お箏を弾く日の、
七つ道具
お稽古の部屋にあるもの
お稽古の日。お部屋では、お箏のまわりで小さな道具たちが静かに出番を待っています。今日はその顔ぶれを、名前の読み方といっしょにご紹介。名前を覚えると、道具はただの「モノ」から、頼もしい相棒に変わりますよ。
お道具をさわると、名前と音を教えてくれます(ぜんぶで七つ)
主役と、それを支えるもの
まずは主役の箏(こと)。桐の木でできた、全長約180センチのからだに13本の絃が張られています。第二話でお話ししたとおり、からだは竜。その背中に立っている小さな駒が柱(じ)です。「はしら」ではなく「じ」と読みます。柱の位置を動かして音の高さを作るので、お箏の音程はぜんぶこの子たちが支えています。
そして箏をのせる台が琴台(きんだい)。正座で弾くときの低い台です。椅子に座って弾くときは、脚の高い立奏台(りっそうだい)を使います。当教室では正座がにがてなかたも、立奏台で気軽に弾けます。
指先の相棒
箏爪(ことづめ)は、右手の親指・人差し指・中指の3本にはめる爪。爪輪(つめわ)という輪っかを指に通してはめます。象牙色のこの爪が絃をはじいて、あの音が生まれます。じつは流派によって形が違って、四角い角爪と丸い丸爪があるのですが——そのお話は、次の第四話でじっくり。
音の道しるべ
楽譜(がくふ)は縦書きで、漢数字がならぶお箏ならではのスタイル。「七七八」と書いてあったら、七・七・八の絃を順番に弾く合図です。それをのせるのが譜面台(ふめんだい)。
最後にチューナー。調弦(ちょうげん)を取るための機械で、絃の音の高さを目で確かめられる、小さな頼れる審判です。昔は調子笛(ちょうしぶえ)という笛の音を頼りに耳で合わせていました。
ぜんぶ、教室にそろっています
七つ道具、ぜんぶ言えるようになりましたか? 当教室のお稽古は手ぶらでOKなので、買いそろえる必要はありません。でも名前を知っていると、お稽古の景色がすこし変わります。先生の「柱、ちょっと直しますね」がすっと聞き取れたら——あなたはもう、りっぱなお箏仲間です。